相模原 ひだまりの会 Rotating Header Image

譲渡会お休みしています

解決困難な諸事情から長期的に会場をお休みしています。

2000年にこの相模大野の広場で「猫の里親会」がスタートしました。
当時としては先駆的な試みでした。

発足当時の会の名前は「市民の会」です。

誰もが参加出来る開かれた会場でありたい
との願いから名付けられましたが、行政主催と間違われる事もあり、その後「ひだまりの会」と名を改めました。

あれから23年
多くの人たちと出逢い、たくさんの猫たちに終の棲家を見つけてあげることが出来たのは、私たちにとって大きな喜びであり誇りです。

毎回、今日はどんな出逢いが待っているだろうか?
と思うと期待に胸がふくらみました。
いつも募金して下さる常連さんも出来たし、「近 くに来たから」と立ち寄って近況報告して下さる里親さんもいらっしゃいました。
遠方から来て、たまたま立ち寄ったという、行きずりの人との会話もあの場な
らではの思い出です。

フードや物資の提供もたくさんして頂き感謝しています。活動を支持し、応援して下さる方々に見守られている
という安心感は何よりの支えになりました。

そんな人達にお礼の言葉とお別れを伝える事なく、突然姿を消してしまうのは本当に心苦しい事です。
せめてこのことをHP上でお伝えしたいと思いました。
会場は休眠中でもまだ伝えきれていない情報もありますので、ホームページはこのままの状態を保ち、発信を続けます。

譲渡会場での活動だけが愛護活動の全てだとは思いません。
出来ることは少ないかもしれませんが、これまでの経験を踏まえて、飼い方の相談や直面する問題の解決に向けて、共に考える事はできると思います。

何かありましたらご連絡ください。

mokobanbi24@gmail.com

ひだまりの会

幸い今のところ、早急に譲渡しなければならない子を保護しているメンバーはおりません。
しかし、「譲渡出来る子」はいなくても永年の活動の結果として「なんらかの理由により譲渡できなかった子」はたくさん残りました。

これらの子達を路頭に迷わせる事なく、日々の生活を穏やかに過ごさせ、看取るまでが保護活動と思っています。

「保護猫の日常と看取り」については今後、ひだまりの会のメンバーの個人ブログ「カタバミ日記」にてお知らせします。

下のリンクをクリックしてください。

カタバミ日記

これまでのご支援に感謝申し上げます。
会場再開の目処は立っていませんが、またいつか何処かでお会いすることもあるかもしれません。

その時は宜しくお願いします。

たくさんの猫たちが相模大野駅前の譲渡会に参加し、新しい家族の元へと巣立っていきました。

里親さんが決まりました。(ねねとベラ)

ねねとベラ

迎えて下さったのは20年前の里親さんです。
チョンスケくん、あんずちゃんと名付けられ、長く幸せに暮らしましたが、2匹とも天寿を全うしました。今回は子供さんたちの了解を得た上で、どの子でも良いと仰って下さいました。
そこで私がお願いしたのは、ネネとベラの2匹です。
ネネは2週間のトライアル後に戻って1ヶ月経っていました。
臆病な子なので警戒心から攻撃性が増し、初めての方には難しかったのです。
環境の変化で猫の様子も変わります。
行ってみないと分かりません。
そのためのトライアルです。

ベラもまた、ケージの外に出ると捕まらないという半馴れ状態の子です。かなり難易度の高い2匹をお願いする事になりました

 

こんにちは。
ベラちゃんは触らせてくれる様になり、時々ケージの外に出ています。
入れるのが少し大変。

ねねちゃんはずーっと布団の陰に隠れていましたが、自分から見える所に出て来ています。
ねねさんの信用調査は少し時間がかかる様です。
耳が立つ様になったので、ちょっとは安心してくれたかな?
もう少し待とうと思います。(お届け10日)

動画をありがとうございます
ベラちゃん、若いだけあって馴染むの早いですね。
お兄さんの牽制も無視し、堂々として、我が物顔に歩いていますね
一寸態度でかくない?って感じです。

ねねさんはね~
前回トライアル中は半月間全く進展なく、昼間はトイレにこもり、夜はケージ内で大暴れしていた事を思えば、フリータイムもありで、本人のストレスも軽いと思います。

私が迎えに行った時、ストレス全開で敵意を剥き出しにしていましたっけ…
その方が悪かった訳ではないけど…

気長にみて頂きありがとうございます

 

はい、柔らかい表情も見せてくれる様になりましたし、自分から皆んなが見える所に出て来たのも大進歩だと思います。
根比べですね

テレビのネコ歩きに興味津々で、テレビを見に出て来ました。
まだまだ警戒心いっぱいですがねねペースで過ごしています。
ベラは椅子の上でこんな感じです。夜は猫じゃらし相手にフィーバーしています。
ベラさん面白いですよ😊
どうやって仲良くなろうか?
と考えた時、昔ながらの猫じゃらしを与えたら大成功でした。
人がじゃらしても飛びつきますが一人遊びが好きで、猫じゃらしをくわえて走り回っています。

歴代の猫たちが使ってボロボロになりました。

 

ケージの中にいる事が少なくなったので、ケージを片付けてタワーを設置しました。
外を見たり、日向ぼっこしたりしています。

 

ベラさんは私が部屋に入って行くと出て来てくれます。家族にも慣れて来ましたし、猫じゃらしでよく遊びます。

ジャンプも上手になりました。
私達も久々に若い子の動きを楽しんでいます。
ハンモックが振動する程ドキドキしていたベラさんが、朝は部屋の入り口で出迎えてくれる様になって感激しています。

ねねさんはそーっと出て来て探検しています。ケージの中では触る事も出来ますし、指につけたちゅーるを舐める事も出来ます。

ただケージの外では近くには来るもののまだ触れません。
ねねさんペースで行こうかと思います

 

ねねさんは夜になると
窓やケージの上を歩き廻り あお〜 あお〜 と鳴いています。
誰かを探しているのかな?

ねねさんが鳴くのは決まって窓の外を見てからです。
もしかしたら、外の猫達に
「私 ここに居ますー」って合図を送ってるのかな?

ねねさんは外が好きなのかもしれませんね。

随分リラックスして、触らせてくれる様になりましたが、もう少し家の中で楽しめるといいなぁと思って見ています。

(お届け)2か月

そうかもしれませんね。
猫の幸せも各々だから…
と言って好きにさせる訳にもいきませんしね。臆病なネネは外のノラ社会でも上手くやれなかったのかもしれません。
生きる知恵として人間を頼る事を覚え、家の中に入り込むようになったのかもしれません。
お陰で家の中で産まれた3匹の子猫たちはおおらかに育ち、新しいお家にもすんなり適応出来るようになりました。アッパレ❣!ネネ母さんですね
⁂ ねねは外猫でしたが昨年の春、餌やりさんの家に入り込み、3匹の子猫を産みました。そしてずっとの
お家を探すため6月16日に親子で我が家にやって来ました。
3匹の子猫たちにもそれぞれ新しい家族ができました(❁´◡`❁)

 

これからはゆっくり自分の人(猫)性を楽しんで欲しいですね

チョンスケ君とあんずちゃん


20年前 2匹をお届けしました。
⁂ 顔出し承諾頂きありがとうございます

仲良く幸せに暮らして、あんずちゃんは2022年1月、18歳
で、チョンスケ君は2023年12月、20歳目前に天寿を全うしました。

毎年、年賀状で近況をお知らせくださいました長い間ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

里親さんが決まりました(レオとミル)

レオとミル

レオは「子猫騒動記」に登場したカブです。ケージから逃げ出してしまい、一時はどうなることか?
と心配しましたが、4匹の兄妹の中で最も早くご縁が繋がりました。

ペアを組んだのはキジトラのプリンです。姉妹が巣立った日「私も一緒に行きたい!」とケージにしがみついた子猫です。
その時私は「そのうち、あなたにもきっと良いご縁があるからね!」と慰めました。
ホラ!やっぱり素敵な出会いがあったでしょ😊
プリンは新しいお家でミルになりました。

先日はありがとうございました

夜鳴きは初日位で、その後は落ち着いています。

ケージ内での移動はぷりんが先に餌場に行ったり、トイレに行ったりでした。
スキンシップは、カブの方が初日から平気な感じで、プリンは後ずさりする感じでしたが
今はプリンは普通ですが、カブほど撫でてもゴロゴロは言いません

最初の頃の、凝視する様子は無くなったのでリラックスはしている様子です

私の予想通りでも、あるようなないような…

かぶが豹変するのではないか?
と心配でした。
ご存じのようにかぶは「子猫騒動記」の主役とも言うべき猫で、途中人懐っこい猫に変わったとは言え、環境が変わってまたまた豹変するのではないか?
と心配でした。

私は心配性で何百匹もの猫たちを譲渡してきましたが、新しい環境に上手く適応できるか
についてはその都度心配です。

ぷりんはクールな性格です。

人を恐れはしないけど、大して求めもしない、それより美味しい食べ物が好という現実的な子です。
我が家でもゴロゴロ言われた記憶はありません。抱っこもキライです。
大勢のネコの中だったので、これから密に関わる事で少し変わっていくかもしれませんが。

プリンにかぶを助けて貰うつもりでペアにしましたが、案外逆かもしれません。

 

まだケージ内なので、開放したら豹変!は無いですよね(笑)
確かに、毎朝威嚇はされましたが
わかれば大丈夫みたいで、今朝はしませんでした。

レオとミルはお陰様で仲が良くてレオはミルが大好きなのか、押さえつけて毛繕いしてあげています😁

外には出たがる様子はあるのですが
うまくケージに戻ってくれるのか心配で、おっしゃる通りトイレの心配もあり、
皆さんどれ位で出したりなのでしょうか?

あら、レオくん

ミルちゃんを舐めてあげて、仲良しじゃない(❁´◡`❁)

そうですね~
ケージから出す時期は皆さんまちまちですね。
2匹の場合は一週間位で良いのでは…

「ご飯は必ずケージ内」を徹底すれば、食いしん坊のミルは必ず入ると思います。
そのあとをレオも追うでしょう。
一旦出たらあちこち探検すると思うので、階段前に立ちふさがって、はじめは2階に行かないようにした方が良いかと思います。

日曜から朝ご飯の後にケージをオープンにしています
ミルの方が、もう出たいって感じで、、
初日はネズミのオモチャで暫く遊んでいましたが、次の日には飽きたのか遊ばなくなりました。
レオは、そんな様子をケージの中から見てはいたものの、出ては来なかったです。
次の日もレオはそんな感じで、オモチャでじゃらしても、ケージから一歩出た辺りで遊んでいました。

ミルは好奇心旺盛、テレビっ子(?)というか、動くものに興味があるのか、特に天気予報時の長い棒が動くたびに反応してますし、鳥の画面にも反応しますね
カーペットに座ったり慣れてきてます

レオはそうやって、ミルが遊んでいると大抵ケージで寝ています。

膝掛けみたいなのに潜って自分に掛けて寝るのですが、寒いのか?あまり構って欲しくないのか…😁

お届けして10日経ちました。

ほぼ、想定内で順調ですよ

ミルちゃんは好奇心旺盛でレオくんは引っ込み思案。
初めレオくんがミルを凛々しい顔つきで「ボクが守るんだ」と、庇って(いるように見えた)のは寧ろ意外でしたね。

なので2匹をペアにしました。

彼にはあと少し、時間が必要だと思います。気持ちに余裕がないと遊ぶ気になれないのでしょう。レオは基本的に引っ込み思案なところがあります。
今は無理にケージの外に出そうとせず、優しく撫でてやるくらいが調度良いと思います。撫でてもらうのはミルちゃんより寧ろ好きです。

フリースに潜るのは、身を隠せて暖が取れるので、一挙両得ですね
レオくん、なかなか頭が良いです

今までテレビの無い部屋にいたので、生まれて初めてテレビを見た猫はビックリするみたいです。
好奇心の強い子はかぶりつきで見ているみたいです。

レオくん、ミルちゃん

それぞれの様子が目に浮かび楽しませて貰いました。

 

前回のやり取りの夕方位からレオがケージから出始めて
2〜3日はソファの下に潜ったりでしたが、その後は毎日2匹で運動会です。

レオは初日からケージの中では触らせてはくれましたが
外に出ると警戒してる感じで別人(別猫)の様でしたが、
こちらも慣れてきたみたいです。

もしかしたら人間が立っている状態が苦手みたいで、私達も座ったりとかだと大丈夫みたいです。

メールとお写真、ありがとうございます
陽当たりの良いお部屋でくつろいで幸せそう(❁´◡`❁)
カメラ向けると目を見開いてビックリした顔するんですよね

基本的に臆病なんでしょうね。
だから、人が立つと巨人に思えて脅威に感じるのかもしれません。

 

そんな事にもだんだんなれてくるとは思います。
レオ君の兄妹のさびちゃ姉妹もケージの中では触れるし、撫でるとゴロゴロ言うけれど、一旦出てしまうと捕まりません。
だから毎晩缶詰めで誘って夜はケージで過ごして貰っています。

あの時保護しなければ、今頃は寒空の中で震えていたんだろうな
そしてそんな子は今もたくさんいるんだろうな~
と運命の分かれ道を感じます。

家族が出来て、追いかけっこする2匹を想像すると心が温かくなります😊

 

 

保護猫を迎えるとは 1

その1 保護猫とは

 

最近は保護猫を家族に迎えようとする方が多くなり、とても良いことだと思っています。

そもそも、保護猫とはどんな猫のことを指すのでしょう?
簡単に言ってしまえば、一旦人の手によって身柄を保護された猫です。
しかし、その理由は様々です。
ざっと3つのカテゴリーに分類し、我が家に残留した猫を各々当てはめてみました。

 

① 外猫、または外猫から産まれた子猫

最も多いのは特定の飼い主がおらず外で暮らす猫、またはその猫から産まれた子猫です。
決まった餌やりさんがいる場合もあります。

しかし理由があって家の中で飼う事はできない。
外は環境も悪く、事故や虐待などの危険がいっぱいで、その上周りの人からは餌やりを責められ、妨害されている。
慣れているので、出来れば安全な家のなかで幸せに暮らして欲しい
と譲渡を頼まれることがあります。

保護や譲渡のお手伝いはするので出来るだけご自分でやるように
とお伝えするのですが、高齢だったり仕事を持っていて世話に当てる時間が取れない、アレルギーがあって、一時的にせよ家の中でに入れられない
などの理由から結局引き取ってしまうケースも少なくありません。

もっとも多数派はこのグループです。子猫の時に保護したのですが、結局馴れてくれませんでした😒

 

② 行き場を失った飼い猫

途中までは飼い猫だったが、飼い主さんが施設に入ったり、亡くなってしまった。

今は辛うじて飼い猫としての生活を送っているが崩壊寸前である。

また、ペット可の賃貸からペット不可の分譲に移るので飼えなくなった
と、譲渡した猫が戻ってきた事もあります。

はなとバオは同じ家の出身です。多頭崩壊予備軍でした

ジャムは引っ越しに伴い戻りました

 

③ 素性のわからない猫

馴れていて元は飼い猫と思われるが、捨てられたのか、脱走して迷子になり家に戻れなくなったのか?
飼い猫のようにみえるが、外猫から産まれた子で単に人懐っこいだけなのか?
不妊、去勢手術はしてある場合としてない場合があります。

最近外猫は手術後に耳先を桜の花びらのような形にV字カットして、目印とする方法が一般的になってきました。

一概には言えませんが、耳カット無しで手術済み、人馴れしている猫は飼い猫の経験がある可能性があります。

ボロボロの赤い首輪をしていましたが探している人はいませんでした。不妊手術もしていませんでした。

重度の口内炎とノミアレルギーによる皮膚病を患っていましたが、飢えていたのでガツガツ食べました

 

こんな風に一言で「保護猫」といっても、生きてきた背景は様々なので、各々の猫にストーリーがあります。
しかし私たちに分かるのはその一片に過ぎません。
特に成猫の場合は年齢不詳、経歴不詳の場合があります。
ミステリアスですね。

保護猫を迎えるということは、それらの背景を理解して、これまでの猫生を丸ごと受け入れ、これからの猫生を共に穏やかに過ごして行く事ではないでしょうか

 

猫を保護し、環境とのマッチングを考えて「これぞ!」と思う方に託す活動を永く続けてきましたが、里親さんが決まっても新しい環境に馴染むのを見届けるまではいつも気が休まりません。

最近は殆んどの方とラインが繋がるのでお互いに情報交換しています。

環境が変わった時に猫がとる行動や適応していく過程が、これから猫を迎えようとする方々の参考になればと思い里親さんが決まりました」では里親さんの了解を得て、お届け当初のメールのやり取りはできるだけ詳しく再現してきました。
全てに当てはまるとは思いませんが、このやり取りが少しでも参考になれば…

と願っています

続レオン物語(闘病記)

家出?から戻り暫くは平穏に暮らしていたレオンですが3ヶ月後、2022年の暮れ、食欲が無くなりました。

以前、腎不全を患った時、家庭内ノラのレオンを追いかけ回して捕まえるのが大変だったので、ストレスにもなるし、次に体調崩した時は苦しんだり、痛みがなければ、何もせず見守ろう
と決めていました。

しかし、何もしない
という選択は案外難しいのです。
食欲不振の原因だけでも知りたいと病院の開いているギリギリ30日に掛かり付け医に飛び込みました。

その日はたまたま空いていたキャリーに自分から入っていたので連れて行けたのです。
毎回、レオンを捕まえるのは実に大変でした。捕まえようと考えただけで緊張してしまいます。

 

結果は予想どおり腎不全でした。
AIDSキャリアのせいか元々貧血はありましたが、その数値も横ばいでした。

過去の事例からここまで悪いともう回復は望めないと覚悟を決めました。腎不全の猫への自宅補液は年中行事のようにこれまで何度もやってきました。

素直に捕まる子なら良いけど、レオンの場合は必死に逃げるので夫と二人で挟み撃ちにしても毎回かなりの労力がいります。追いかけまわして怖い思いをさせ、補液をしたところでいくらか寿命が延びるだけでしょう。
やはり、このまま見送ろうと決めました。

しかしやはり、何もしないのは苦しいのです。
脱水のため顔付きがどんどん険しくなってきました。それでも運動機能は衰えず、食器棚の上にヒョイと飛び乗って上がります。

この様子では身体が衰弱し、寿命がつきるまではかなりの時間を要すると思われました。それまで、何もせずじっとみているのは相当な苦行です。

「追いかけ回されるのはイヤだろうけど、あなたもその位は我慢しなさいよ!こっちだって黙って見ているのは辛いのよ!」
とばかりに2023年1月4日ついに自宅補液を開始しました。

一日一回120mlです。

レオンは間も無く補液を受け入れました。
部屋の中を逃げ回っても二人の人間に挟み撃ちにされると逃げ切れないと諦めたようです。

処置そのものもじっとしていれば1~2分で終わり、その後一寸身体が重くなる程度です。

寒い季節、暫くは室内だけで過ごしました。

部屋の中では何とか観念してくれましたが、問題は庭に出てしまった場合です。

四方をフェンスで囲ってあり、庭からは出られない構造になっているとはいえ、テラスの屋根に登ったり、縁の下に潜ったり、逃げ場はたくさんあるので、そこで捕まえるのはまず絶望的です。

と言って、治療のために行動制限をかけることにもためらいがありました。
レオンは外が大好きです。余命短いのであればなおさら好きにさせてあげたい
という気持ちになります。
気候の良い季節にはなおのこと。
それからレオンと私たちの駆け引きが始まりました。

リビングから庭へ出る扉を一方通行にして、一定時刻を過ぎると中には入れるが、外には出られない仕掛けにしました。いつも両通行なのが突然一方通行になるので混乱していました。

不信感満載の表情で庭から家の中を伺うレオン。
しかし、お腹も空くので入らないわけにもいきません。

頭の良いレオンは補液は1人では出来ないと分かっているので、2人がリビングにいる時は入ってきません。わざと1人が姿を隠して油断させたり神経戦が続きます。

作戦が失敗すると責任の擦り合いによる夫婦喧嘩が勃発しました。
梅雨が過ぎると夏がやってきました。
昨年の夏はひときわ暑く、長い季節となりました。
7月中旬、何日か家を空けることがあり、それを機にレオンは完全室内飼いになりました。
食事量も少なくなり、以前好きだった物にもそっぽを向くようになり、カロリー不足は明らかでした。
8月、足りない栄養を補うため流動食の強制給餌を始めました。
給餌は猫が強く抵抗した場合はできません。無理やり入れても身体が拒否すると吐きます。
しかし、補液の時と同様レオンはそれを受け入れました。
数種類のペースト~液体のパウチ或いはa/d缶を混ぜ合わせて注射器に詰め、50~60ccを1日一回給餌します。
喜びはしませんが、抵抗するわけでもなく、補液の後の日課になりました。あとは好みのドライフードを少量ポリポリ食べています。
頑張ったご褒美に補液と給餌のあとは抱っこして庭にでます。
ほんの5分位だけど、外の風にあて、鳥の声を聞かせます。

あとは部屋の中で殆んど寝て過ごします。活発に動く事はないけれど、爪を研いだり、他の猫たちと挨拶をかわしたり、マイペースで飄々と生活しています。

一時は上れなくなっていた食器棚の上にも飛び乗ります。
たまに外を思い出すのか、可愛い声で訴えるように啼く事もあります。

治療を始めて1年以上経ちました。
今まで腎不全になった子はたくさんいますが、これ程長い間持ちこたえた猫はいません。

検査データも決して良いわけではありません。治療も毎日の補液だけで大したこともしていません。
ただただ、レオンの生命力の故だと思います。

食べない割にはずっと3.5~3.7を維持していた体重が最近減ってきて、昨日測ったら3.3kgでした。
少しずつ別れの時が近づいているのかもしれません。その日まで穏やかに、出来るだけ苦痛が少なく過ごせますように…
と願っています。
検査データ
一年の間にした血液検査は6回です。
クレアチニンは初めの8.6よりは下がったものの4~5.7(正常値0.8~2.4)BUNは60~70台(正常値16~36)貧血の指標であるヘマトクリット値(正常値30・3~52・3)に至っては20と下限の2/3かそれ以下でした。最もレオンの場合ヘマトクリットは保護当時から低く21・4でした。

レオンの状態だと唯一の治療である補液を切る事は出来ないでしょう。人間に例えれば透析のようなものでしょうか?

減らす事も無理な数値です。と言って増やしたら貧血が悪化しました。検査結果の如何によらず、やることは変わりません。

貧血に対しては以前造血ホルモンの注射を規定の回数試したのですが、全く効果がありませんでした。鉄剤も試したのですが、イヤがる割に効果が不明なので止めました。

先の見えない将来のことより、今日一日心地よく過ごせる事を大事にしました。

状態が悪くなった時、クレアチニンの数値より感染の指標となる白血球の上昇が原因の時があったので、コンベニアを数ヶ月続けました。

主治医がこちらの状況に理解を示してくれているので、とても助かります

治療
腎不全は猫にとっては最も普遍的な病気とみえて、治療薬や療法食と共に豊富なサプリメントがあります。
写真に載っているのは、愛猫を見送った里親さんや会場で頂いた物です。
こんなに沢山の種類があるのかと驚きます。
頂いた製品は有り難く使わせてもらいますが、その後新に購入することはありません。
たくさんいるので経済的にも、一匹の猫にしてやれることは限られるのです。