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子猫騒動記

子猫保護に避けられない母子分離については私たちも様々な葛藤があることは「子猫の幸せと母の涙」の項目で述べたとおりです。

では運良く保護され、救いのルートに乗った子猫たちはもう安心か?

と言うと実はそれからが大変なのです。

小さい子猫は人馴れについての心配はありませんが体調を崩しやすく、それは即命に関わるので気が抜けません。

生後2ヶ月過ぎると離乳も完成し、かなり身体もしっかりしてきます。
その代わり母猫からの教育も浸透してくる時期です。
思わぬハプニングも起こります。

6月の22~23日の2日間で捕獲器に入った子猫が4匹やってきました。


お母さん猫は3度目の出産です。

冬の間に手術を終えようと餌やりさんと協力して頑張ったのですが、どうしても捕獲器に入りません。
オス猫が2匹捕まり去勢手術をしました。
それを見て、捕獲器の危険性を察知したのでは?
と餌やりさんは言っています。
とうとう6匹の子猫を生んでしまいました。

取り敢えず、やれるところからやっていくしかありません。
子猫は体重1.1kg生後2ヶ月半前後でした。白黒の男の子と錆びちゃの女の子が各々2匹づつです。

捕獲器の中では静かだったのが、何とか蚤取りを終えて2段ゲージに入れたとたん4匹の子猫は連日抗議の大合唱  正に混声四重唱です。

現場でも母ネコが子猫を探して鳴いている
と餌やりさんから弱音の電話が入りました。まだ2匹残っている子猫はどこかに隠したのか、姿を見せないそうです。
とりあえず、捕獲は一旦休憩です。

餌やりさんには、現実を見るように説得しました。

今でも苦情がきているのに、これ以上増えたら今いる子たちは居られなくなってしまうこと。
駐車場の側なので子猫がエンジンルームに入る事を心配していましたが、成長して車を傷つけると大きなトラブルに発展することなど話すと
そうよね~
餌やるなって怒鳴られたわ…
と理解してくれました。

そんな中、子猫が2匹ケージから脱走してしまいました。保護して3日目です。
ゲージのドアが開き、気付いた時は正に3匹目が飛び出そうとしていました。
♂1、♀1は既に飛び出した後。一瞬何が起こったか分かりませんでしたが咄嗟に入り口のドアを閉めました。
全部の猫が出る前に気付いたのは不幸中の幸いです。後で考えるとどうやら鍵に付けている布紐にじゃれているうちに絶妙なタイミングで鍵が持ち上げられ、ドアが開いてしまったようなのです。
このまま未手術で家庭内ノラになったらどうしょう?
と、目の前が真っ暗になりました。本能的に出口に向かうんですね。
玄関のほんの小さな隙間に入り込んだところをバスタオルで捕まえようとしましたが、噛まれて♂は失敗
♀は何とか力を緩めず捕まえました。

私も怖かったけれど、子猫にとっては生まれて初めての恐怖体験だったことでしょう
♂はその後何度も挑戦しましたが、素早くて捕まりません。
エアコンの上にも上りました。

ゲージと壁の隙間に入り込み、正面を向いて気配を消しているのを発見した時は思わず
「見ーつけた‼」と笑ってしまいました。
見つかる度に逃げ出し、暫くすると兄弟たちのケージのそばに戻る姿が不憫で仕方ありませんでした。
逃げて2日目の夜、猫部屋にいました。
私が一寸だけ戸を開けっ放しにした隙に入り込んだようで、成猫たちのそばにチョコンと座っていました。とりあえず所在がはっきりしただけ良いか…
何しろ小さいので何処にでも潜り込むのです。
長期戦で慣らすしかないか…
しかし馴れるか?
猫部屋は家庭内ノラの成猫、老猫が殆んどなので
良い影響を与えるとは考えられません。
いろいろ思いを巡らせつつその日は就寝。翌日夫が言うには、窓に激突するし子猫同士は鳴き合うし、あのままにはしておけない。
近所迷惑だし、子猫も可哀想
と言う訳で再び覚悟を決めました。里親さんには常々
決して追いかけ回してはいけない。焦らず待つように
と言ってるくせに、今はそうも言っていられません。さて何処にいるか?
と探してみると、運の良いことにオープンケージの箱の中に入っていました。

箱の入り口にそっと板を差し込み、ガムテープで止めました。

そのまま兄妹猫のいるケージまで運び、入り口どうしを合わせて、テープを外し板を抜きました。

少し躊躇した後、兄妹のいるケージに飛び込みました。
脱走3日目にして無事兄妹の元へ帰還です。修羅場を避けられ、平和に解決ました。

とは言え、それまで散々怖い目に合わせたので、今後の展開は更に心配です。

以来、前にも増して威嚇音声をシャワーのように浴びています。パンチも飛んできます。

絶対にさせてはいけない体験でした😒

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